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垂直農法のメリットとは?事例をもとに活用法を紹介

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「垂直農業」とは室内農業の一種で、高層建築物の中で垂直的に栽培を行う方法だ。アメリカではこういった都市型の植物工場ビジネスが話題となる中、この垂直農業に注目が集まっている。FarmedHereはそんな垂直農業でビジネスを進める企業の一つだ。

植物工場で土を使用しない水耕栽培を行うことで問題となるのが、サルモネラ菌をはじめとした菌の繁殖だ。FarmedHereでは水耕栽培を行いながらも、サルモネラ菌の繁殖が全く見られないという。その理由は監視システムにある。作物を常にモニタリングすることで、有害なバクテリアの繁殖を防ぐことが可能なのだという。CEOのMatt Matros氏は、これは慣行農法(一般的な農業のこと)では不可能なことだと話している。

使用する水の量が少ないのも特徴だ。なんとFarmedHereの植物工場での栽培では、慣行農法より95%も使用する水の量が少ない。これはメキシコやカリフォルニアの干ばつが発生する地域にとっては大きなメリットになる。

FarmedHereはカーボンフットプリントを削減するということを一つのミッションとしている。カーボンフットプリントとは、生産、流通、廃棄、リサイクルといったシステム全体での二酸化炭素排出量のことだ。このため、FarmedHereでは輸送は最大で200マイル(約321km)にしたいと考えている。FarmedHereの18の施設から200マイル圏内に、アメリカの全人口の75%が住んでいる。つまり、植物工場で生産された作物をいち早く消費者のもとに届けることができる。

垂直農業は近年、慣行農法や温室のような施設栽培に比べて支持される声が高まっている。支持する声の多くは、栽培環境のコントロールを評価している。

植物工場は気象変動に関係なく、少量の水しか使わず、農薬もほとんど使わない。サルモネラ菌のような病原菌を避けることができる点も特徴だ。Matros氏は、植物工場の小さな成長ステップの積み重ねが、慣行農法よりも健康的で美味しい作物を生産できるようになると話している。

垂直農業の最大の課題は、栽培を行うすべての場所を常時監視する労働力を見つけることだという。室内農業ビジネスを行う企業がパッケージングを行うロボットを工場に導入するのも、労働力不足を補うためだ。

FarmedHereは数年のうちに農業という産業に転換期が訪れるとし、そしてそこで優位に立てるのは栄養価の高い食品を地元消費者へ届けることのできるローカルな農家だとも考えているようだ。

 

こちらの記事もご覧ください→「室内農業に関する3つの大きなチャレンジとは

参考:http://www.techinsider.io/indoor-vertical-farm-is-the-future-of-agriculture-2015-10

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