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アグリテックとフィンテックを組み合わせるスタートアップ8選

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ビットコインやICOと国内外で注目を集めるフィンテック。世界のアグリテックスタートアップのなかでは、フィンテックの発想を組みわせた事業を行う企業も増えてきている。

米国農業系アクセレーターAgFunderの記事を参考に、アグリテックとフィンテックを組み合わせるスタートアップ8選をご紹介する。

1. Farm Drive – Kenya

ケニアのFarm Driveは少規模農家向けに、信用スコアを使ったローンを提供する企業だ。農家が入力した彼らの農業の売上や費用、また、衛星データや経済データを元に信用スコアを算出する。2017年2月までに、3000人の農家に対して、130K USDのローンを提供している。

こちら詳細記事:

 

2. Farmers Business Network – United States

GoogleVenturesらから、先月さらに110M USDを調達(累計200M USD)し、勢いを付けるFarmers Business Networkもフィンテック関連のサービスを提供する企業の一つだ。こちらも典型的な営農支援ツールの代表格として指示を得ながら、農家から大量のデータを集める。例えば、種子について、多くの農家からデータを集める事により、実際に収益率が高い種子の情報を提供する事が出来、資材マーケットの透明性を高めている。彼らはFBN Directというeコマースサービスを展開するが、当然ローンの提供も行う予定だ。

参考記事:

 

3. myAgro – Mali

西アフリカのマリ共和国では、著名なマイクロレンディングサービスKiva運営者が起業した予約購買のサービスがある。種子や肥料といった必要不可欠な投入資材を事前に割賦で購入出来るサービスがある。農村では、お金を持っていたら使わな帰ればならないというプレッシャーがあるため、必要な時まで貯金をしておくのが難しく、結果として必要な際にローンをするという事が起こっている。myAgroは携帯料金のように、プリペイド用のカードを農村の小売店で販売し、必要な資材の支払いを早めに少しずつ実施出来るソリューションを提案している。

4. Produce Pay – United States

アメリカのProduce Payは、農家への支払いを早め、彼らのキャッシュフローを改善するサービスだ。通常農家は収穫後から販売されるまで現金の支払いが行われず、リスクを抱える必要が生じてしまっていた。Produce Payは農家と卸をつなげるプラットフォームを提供し、農家に対しては発送後すぐにProduce Payから一部を支払いを行う。2017年3月に7M USDに調達を終え、70M USDをデット調達も行った。

5. RML Agtech – India

インドのRML Agtechはアプリを通じて無料での作物価格や農法アドバイス等の農業情報を提供する。ロイターが2007年に開始したSMSを通じた作物価格共有プロジェクトを、独立させた企業だ。RMLは資材購入と作物販売が出来るFarmers Business Networkのようなサービスを展開している。

参考記事:

6. Stellapps – India

インドのStellappsは、酪農の分析ツールを提供している。生産性向上ツール、コールドチェーン管理ツール、保険等様々なサービスを提供しているが、その一つにAgRupayというウォレットサービスがある。そのウォレットを通じて、各種ツールを使って支払い、および、受取が瞬時に可能になっている。データを収集する事で、インドの複雑な酪農市場の規模や流通事業がクリアになり、現地の金融機関のメリットとなるデータが提供出来るようにあっているとの事だ。

 

7. Crop Pro Insurance – United States

Crop Pro Insuranceは、典型的な営農支援ツール提供すると同時に、アグリテック新興のための連邦政府支援の保険契約を利用する事が出来る。具体的には、農家がその保険を利用し、新しい収量増加のための商品を試した場合、その商品の予測効果が得られなかった際には、一部返金の請求が出来る。彼らは2017年8月に8M USDの調達を実施している。

8. Agrihive – Australia

オーストラリアのAgrihiveは元々は干ばつの際に共同組合だ。彼らはFarmeccoというサービスを展開し、共同購買・共同販売を進めるとともに、経営状況の管理ツールを提供。ツール上で、会計士やコンサルティングとの連携を可能にする。オーストラリアの政府機関より600K USDの調達を行った。

以上、AgFunderで紹介されたアグリテックとフィンテックを組み合わせたスタートアップ8選だ。他にも日本人起業家がカンボジアでスタートしたAgriBuddyというサービスもある。

2018年さらに注目を集め、あらたなサービスを生み出すであろうフィンテック。農業領域でも、フィンテックを使ったイノベーションを期待したい。

参考記事:https://agfundernews.com/agtech-startups-fintech.html

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