台湾:アグリカルチャー4.0時代に向けサプライチェーン構築
世界において台湾ほどアグリテックの発展や大規模なスマート農業に適している地域はまずない。台湾は、IoTセンサー、ソーラーパネル、ドローン、ロボット、LEDや垂直農法や農業技術のインテグレーターなどのスマート農業に必要なあらゆる要素の主要な製造元であり、中国やアジア市場への進出を狙う農業企業にとって最適な立地である。台湾はアグリカルチャー4.0時代のリード国として積極的に名乗りを上げ、 新会社、中小企業やシステムインテグレーターが台湾に興味を持つよう努めている。
台湾は経済・社会構造が変化した1960年代に、賃金を上げることで国外への出稼ぎ増加に折り合いをつけ、国民に農業の機械化の早期採用を推奨して 以来、農業に関する研究や発展の第一人者である。1970年代には農業研究に焦点があてられ、台湾政府は投資を行い、大学は研究を行った。今日では、世界中から何千人もの学生が農学を学びに台湾にやってくる。台湾は、味と品質の点において果物が人気で、主に日本市場に向けて輸出している。スマート農業やアグリカルチャー4.0時代は新たな歴史の幕開けである。
アグリカルチャー4.0時代へ
台湾の優れた工学技術は世界的に評価されており、所有している労働力は唯一無二である。この労働力はスマート農業に必要なその他の要素を作る何千もの中小規模企業のサプライチェーンをサポートしている。
・IoTセンサー:台湾は主に新竹の工業地帯でたくさんの半導体が生産されているので、「モノ(私たちの日常にを構成しているもの)のインターネットの中心地」として見られている。今日台湾は世界の半導体の25%を生産している。
・LED:台湾はLED生産の世界第二位の国である。LED技術の発展によって室内農業の増加がもたらされた。農作物が室内でも不備なく育つためにはLEDの精密さが必要である。
・ロボット工学:台湾はロボット工学において、優勢国の一つに過ぎないので、20年以内に台湾の中心産業として世界の頂点に立つという目標を持っている。
・太陽電池:台湾は太陽電池の生産量が世界で最も多く、台湾の企業は大規模な農業プロジェクトのエネルギー資源を提供できる。
・ドローン:世界の商業用ドローンの10%が台湾で作られており、2025年までに毎年10%ずつ成長すると予測されている。
・室内農業/アクアポニックス/水耕栽培:OEM会社はLEDライトの豊富な経験と資源を利用して、室内農業/アクアポニックス/水耕栽培の完全な解決策を次々と生み出している。
その他にも台湾には、スマート農業の完全な解決策を提供する技術者とシステムインテグレーターがいる。これらの中でも最も優れている Advantech は知的な解決策を生み出すことができる。
北京語が話されており、上海から2時間の台湾は中国市場への進出を狙う企業には最適の拠点であり、アジア進出を狙う企業にとってもそれは同様である。台湾に拠点をおくインテグレーターである SmartAgri のマークチェン氏は、インタビューの際「我々が台湾で活動する利点は東南アジアの熱帯気候の湿度にある。また中国市場との繋がりを持つことができ、製品売り出しの仕方を知ることができるのも利点の一つだ。」と述べた。
将来の可能性
台湾政府は2020年までにアグリカルチャー4.0に3億円を投資することを掲げている。危険な賭けであるが、海外の農業装置開発者や台湾の企業との提携を考えているシステムインテグレーターへの呼びかけでもある。
HWTrek は、現代の世界は100年以上もかけて繰り広げられている大農業改革の中間地点にあると確信していると同時に、台湾がこれらの数々の歴史的変化の機動力となることに自信を持ち、農業の革新者が我々と協力することを望んでいる。
LINK: https://agfundernews.com/taiwan-home-total-supply-chain-agriculture-4-0.html