土木測量を手がけるテラドローン株式会社、農薬散布ヘリで農業事業参入へ
ドローンの活用によって主に土木測量事業を手がけるテラドローン株式会社は、先月末、農業事業に参入することを発表した。農薬散布用のUAV(ヘリ)を提供する。
これまで機械による農薬散布では、3つ以上のローターを搭載したマルチコプターによる散布が一般的であったが、限られた積載量と飛行時間の短さが課題だった。しかし同社が発表したTerra1シリーズは、40分の飛行時間及び14リットルの散布容量を実現し、1度の飛行で1.5haの面積において農薬散布が可能とのこと。
テラドローン株式会社が提供するTerra1シリーズ(引用:http://www.terra-drone.co.jp/)
最大の特徴はその取扱いやすさだという。農薬散布ヘリとしては小型で、その重量は15kgと一人でも持ち上げることが可能。ワゴン車で運搬することができる。サイズもコンパクトであることから、小さい農地にも利用することができる。4か所のスプリンクラーが、くまなく薬剤を散布し、農薬の散布噴射量は手元の送信機から調節できるようになっている。ボディ上部の開口部は水が入り込まない構造になっており、リンケージ部には防水ブーツを装備することで汚れや薬剤などを水洗いすることが可能とのこと。散布用タンクを取り外せば大型カメラを取り付けることができ、空撮や測量への応用も可能になる。
従来の農薬散布用ヘリと比較しておよそ3分の1の機体コストとなっており、年間のランニングコストも従来の4分の1程度に抑えることができると同社は発表している。
今後は製品を日本全国で販売する予定だ。さらに国内に限らず、アジアでも事業を展開する準備を進めているとのこと。
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