• このエントリーをはてなブックマークに追加

IoT で栽培ノウハウを低コストにデータ化する農業用センサーシステム「SenSprout Pro」発売

Pocket はてブ

東京大学発の技術を応用し、電子回路を印刷できる技術、プリンテッド・エレクトロニクスを用いた土壌 センサー及びソリューションを企画・開発する株式会社 SenSproutは、「SenSprout Pro(センスプラウト プロ)」 を 2017 年 4 月 20 日より発売する。

SenSprout Pro は、2015 年から試作開発を開始し、累計約 300 台の土壌センサーを国内 20 箇所以上の農業生産法人や個人農家、研究機関の露地やハウスに設置して実証実験してきた。作物も、水菜や春菊な どの葉物野菜から、長芋などの根菜類、トマトなど果菜類、ブドウやミカンなどの果樹類と、多様な品種を扱っている。これまで、ハウスごとに異なっていた収穫物の収量や品質の差へのデータによる裏付けや、 水はけ条件の異なる圃場における灌水の効果測定などに結びつけることに成功した。

SenSprout Pro のポイント

1. かんたんに設置できる土壌センサー ・土壌センサーは、ボタンを押して電源を入れるだけで計測開始。面倒な配線は不要 ・手で挿し込むだけで土壌に密着しやすい板型構造 ・土壌の複数深度を 1 台で計測可能

2. 露地やハウスの環境に耐えられる仕様 ・ゲートウェイは電源に接続するだけで通信を開始し、面倒な工事は不要 ・センサーは単三電池 2 本で最大約 1 年の継続利用が可能 ・作物の影響を受けにくい 920MHz 帯の無線通信方式を採用

3. 生産管理者が使いやすいインターフェイス ・グラフ化されたリアルタイムデータを表示 ・生産管理者を招待して露地やハウスのデータをグループで共有可能 ・設定した閾値を外れた際や異常発生時をメール通知

 

SenSprout Pro の特長

SenSprout Pro 土壌センサーは、深さ 10cm、20cm のセンサー部分が触れている土壌水分量と地表付近の 気温を測定する。ゲートウェイ 1 台に対して、半径約 150m の範囲内であれば、センサーを 99 台まで接 続することが可能である。今後、深度や測定点数、測定項目(EC など)が異なる様々なセンサー部分の提供を順次開始する予定。

SenSprout のクラウドサービス

SenSprout のクラウドサービスでは、センサーから取得したデータを解析し、 いつでもどこでもリアルタイムで確認することができる直感的で使いやすいインターフェイスを提供している。生産管理者の多い大規模な露地やハウスでもスムーズにデータ共有できるメンバー招待機能や、自動 で土壌の変化を検知してお知らせする通知機能で、土壌の状態を確認できる。露地やハウスに足を運んで 確認していた土壌環境のチェックが遠隔で行えるため、見回り回数を減らして生産管理コストの削減につながる。計測した数値は、測定期間を指定して手軽にグラフで解析できる。また、詳細な分析のための CSV 形式でのダウンロードも可能である。ベータ版の無料キャンペーン終了後は、サービス使用料として土壌 センサー、ゲートウェイともに 1 台につき月額 1,000 円での提供を予定している。

 

Pocket はてブ