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シンジェンタ買収 中国におけるGMOへの影響

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ChemChina(中国化工集団)がシンジェンタを買収した背景を以前紹介した(ChemChinaがシンジェンタを買収)。本記事ではシンジェンタ買収が中国にどういった影響をもたらすのか紹介する。

GMO大手のシンジェンタ

シンジェンタは世界最大手の農薬会社であることとして有名であるが、それと同時に種苗業界でのプレゼンスも大きい。モンサント、デュポンに続き種苗業界三番手である。そしてシンジェンタは他の種苗大手と同様、GMO(遺伝子組換え)種子の開発・販売に力を入れてきた。

必然的に、GMOを制限する政府と対立したことも数多くある。シンジェンタは政府を動かそうと、ロビー活動に豊富な資金を投入してきた。2013年にロビー活動に費やした金額は147万ドルに上るほどだ。

中国内の反応

GMOに対する中国内の意見は分かれていると言えるだろう。中国政府は食料安全保障の解決策としてGMOの存在を早くから認識しており、1986年以来GMOの研究・開発に取り組んできた。その一方、国内消費者のGMOに対する不信感が強く、GMOの商業化はあまり進められてこなかった。2015年8月時点では、商業化が許可されたGMOは6類別の10品目(いずれも非食糧作物)に限られていた。

しかしシンジェンタ買収に合わせ、中国政府がより多くのGMOの商業化を許可するのではないかと予想される。事実、さっそく今月3日に中国がモンサントが新しく開発したGM大豆(Roundup Ready 2 Xtend)の輸入を許可することが発表された。

国民のGMOに対する不信感を解消することが必要であることは間違いないが、今後中国政府がGMOに対する規制を緩和していくかどうか注目である。

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