イチゴ栽培で成長するバングラディッシュ農業
栽培拡大と豊作に恵まれたこともあり、バングラディッシュの都市・ラージシャーヒ市とその周辺地域でイチゴが頻繁に販売されている。 栽培しやすく、利益率も高いことから、商業的なイチゴ栽培が勢いを増しているとBSS(国営バングラディッシュ通信)のレポートは伝えた。
世界中の様々な地域で人気のあるイチゴは、栽培者と消費者の両方の面でバングラディッシュで人気になりつつある。イチゴ生産の拡大はバングラディッシュ国内の農業に新境地を開く。
バングラディッシュ国内では馴染みが薄いにもかかわらず、イチゴ栽培は各地で徐々に人気になってきている。今年は500を超える農家で29ヘクタールに及ぶ農地で栽培されたとの情報もある。
今や、特に職を持たない多くの若者が、他の作物よりも簡単に育てられ、かつ利益率も高いとして、食い扶持を稼ぐためにイチゴ栽培を当てにするようになってきた。
イチゴを栽培する若者たちは、 アイスクリームやジャム、ゼリー、ピクルス、チョコレート、ビスケットの原料用のいちごを、国を越えてマーケットに卸している。
バングラディッシュにおけるイチゴ研究の第一人者であるマンズール・ホサイン教授は、イチゴ栽培が比較的簡単であることに加えて、農家の取引価格が1 kgあたり600タカ(約770円)程度と高価格で、地方にも国際的にもマーケットは拡大することで農家への利益は膨大になると予想している。国全体のレベルでイチゴの栽培が始まれば、イチゴの輸出で莫大な外貨を獲得できると目論んでいる。
より広大なスケールでの栽培が可能になれば、高栄養価の果実は一般の人の手にも届くようになる。モチベーションの高い農家が注目するようになれば、彼らは商業的なイチゴ栽培をもっと広げ、同時に高い経済的重要性をもたらすであろう。