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イタリアの研究機関が進める、エコフレンドリーなコメ栽培システム

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イタリア・トリノを拠点とする研究機関、Arioli Sasのウェブサイトによると、同機関は新たなテクノロジー集約型コメ栽培システムを発展してきたと発表している。

“mulching technique”と呼ばれるこのシステムは、化学肥料の使用を抑えている。

このシステムでは空気ドリルでコメの種を蒔き、生分解性のエコマルチフィルムを植物の両側に30-35cmの深さに専用の機械で敷く。フィルムは12μmの厚さのポリエチレンをもと作られる特別な生分解性ポリマーだ。土壌内の堆積を避けるため、ポリエチレンテレフタラート(PET)は含まれていない。このフィルムは8-12週間以内に分解され、イネ付近への酸素と太陽光を制限し、イネの周りの雑草の成長を妨げる。こうすることで、化学肥料を用いずに栽培が出来るとのことだ。

基本的にこのシステムにおいては、酸素と太陽光の活動を制限する。またフィルム残さは、環境条件にもよるが、数週間または数ヶ月で消失するとのこと。しかしこのシステムは比較的コストがかかるものと言われており、今のところそれほど多くの農家には普及していないということだ。

イタリアのコメの生産量は約151万トン(2010年)でヨーロッパ大陸第一位のコメ生産国。ここ最近は小規模農家が生産する高級米が人気で、ヨーロッパ諸国への輸出量が急増している。

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参考:http://www.oryza.com/25327/italian-research-institute-develops-eco-friendly-system-growing-rice

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