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クボタと住友化学、農業分野での連携を強化

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株式会社クボタ住友化学株式会社は、コメの低コスト生産の共同実証実験を開始した。クボタの農業機械、低コスト栽培技術、ICTと、住友化学の持つ農薬・肥料・種子や栽培ノウハウとの連携を強化することで、コメの更なる低コスト生産を実現する。

日本の農業は、農業従事者の減少・高齢化、担い手不足など深刻な課題を抱えており、大規模化や低コスト化などによる農業の基盤強化が求められている。

クボタは農業機械の販売に加え、新しい栽培技術の提案や、ICTを活用した営農支援システム「KSAS」、農作物の販路拡大提案などのトータルソリューションにより、日本農業の課題解決に取り組んでいる。

一方の住友化学は、農薬をはじめとする農業資材を開発・提供することで農業生産性の向上に貢献するとともに、これら資材を組み合わせた総合的農業支援「トータル・ソリューション・プロバイダー」型ビジネスを展開し、その一例として独自品種を用いたコメの生産・販売事業に取り組んでいる。

クボタと住友化学は、従来より、特にコメ栽培の省力・低コスト化に繋がる栽培方法である鉄コーティング直播栽培の普及のため、播種と同時に処理できる殺虫・殺菌剤や、これらの薬剤を土の中に撒く機械の開発に共同で取り組んできた。

クボタグループが運営する農場「クボタファーム」にて、共同実験を開始したのは今回が初めてである。今後は両社の連携を強化することで、コメの更なる低コスト生産の実現を目指していく。

「クボタファーム」にて栽培されるのは、住友化学のコメ品種「コシヒカリつくばSD1号」などで、鉄コーティング直播等の技術と住友化学の農薬・肥料を用いて、業務用米として栽培する。また、生産過程において、クボタの「KSAS」農機で収量・品質などのデータを蓄積し、生産性の向上に取り組んでいく。

将来的には、生産したコメの輸出を検討するとともに、自動運転農機やドローン、高性能農業資材等と組み合わせた、より効率の高い栽培体系を構築・実証して農家に提案し、低コスト栽培技術の各産地への普及に繋げるという。

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