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ベトナム 安全な農作物の生産に投資

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ベトナムの首都ハノイの消費者は、安全な果物や野菜を手にするのに苦労していると、最近の農業、地域開発戦略の公的機関の論文にて発表されている。ハノイの果物と野菜の消費量は1日に約2,600トン、年間で約95万トンに及ぶ。しかし現在の市内への供給量は年間約60万トン。消費量の約60%と同程度である。

この状況はある矛盾が生じている。アメリカや日本の消費者は簡単に”Made in Vietnam”かつ衛生面と生産地が明記されたフルーツを購入することができる一方で、ハノイやホーチミンの消費者は農作物がどこで栽培されたのか、どのようなクオリティーコントロールがなされたのかわからないのである。

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ローカル企業

フードサプライ企業のVinEcoは昨年10月から安全な野菜の販売を開始した。VinEcoは1日に14種類の野菜を最大30トン供給する予定で、それらの野菜はグローバルGAPやVietGAP基準のもと、日本から輸入された先進技術で生産されている。

8月にはVinEcoはヴィンフック省で24.5ヘクタールの温室を建設。建設費用は44.2百万ドル(約50億円)に上る。この温室はベトナム最大で、イスラエルの技術を用いて建設されている。この施設はオーガニック野菜を年間3500トン生産することが可能で、VietGAPやその他のグローバル基準に沿って栽培される。

ベトナム最大のエレクトロニクス商品の小売店Mobile World(MWG)は、フレッシュフード生産に参入すると発表した。MWGのCEO、Nguyen Duc Tai氏はフレッシュフード需要はクリーンな農産物同様に高く、そして供給も需要に見合っていないとコメントしている。

ローカルの投資家たちの挑戦

安全な農作物需要がこれだけ大きいにもかかわらず、農業への投資は簡単ではないと専門家は言う。

国の農林水産品質保障部門のNguyen Nhu Tiep氏は、農作物の安全な供給を行う企業は、農場から加工、供給までのサプライチェーン全体に投資する必要があり、これには莫大な資本が必要だと言う。しかし、各省からの補助金があるにもかかわらず、ベトナムのフードセーフティーチェーンは非常に小さいままだ。

ベトナム商工会議所のレポートによれば、農業への企業の投資数は少なく、国内のすべての企業のちょうど1%程度だ。95%の農業投資家は小企業の一方で、大企業は3.7%、中企業は1.3%程度にしか及ばない。しかし専門家によれば、安全な農作物生産を手がける中小企業は資金を得るのに苦戦しているとのことだ。

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参考:http://www.freshplaza.com/article/154015/Vietnam-Investing-in-safe-agricultural-products

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