日本、鳥インフルエンザのためフランス産フォアグラの輸入を停止
クリスマスを目前に控える中、この問題は日本にとって大きな打撃になるかもしれない。フランスのドルドーニュ地方で発生した鳥インフルエンザ(H5N1型)の影響で、日本はフランス産家禽の輸入を停止した。農林水産省がフランス産家禽の輸入停止措置を先月26日に発表している(こちらから確認できます)。世界のフォアグラの75%を生産するフランス側にとって、日本はフォアグラ輸出相手国の中心だ。
欧州委員会は先月、ドルドーニュ地方の3つの家禽農場で鳥インフルエンザ(H5N1型)が発生したことを確認した。今回の鳥インフルエンザ発生は8年ぶりのことで、EUの農家に大きな衝撃を与えているようだ。
フランス農業大臣の発表によれば、中国や韓国、タイ、エジプト、モロッコ、アルジェリア、チュニジアがフランス産の家禽の輸入を停止し、その他の国々も同じような措置を検討しているということだ。フランスの家禽の輸出量は全生産量のうちの6%で、年間では500百万ユーロの損失になると見られている。
昨年フランスは、4,934トンのフォアグラを輸出し、その輸出額は86百万ユーロであった。その主な輸出相手国は日本や韓国だ。
海外メディアによると、日本の農林水産大臣はフランス産の家禽は全て輸入を停止したが、鳥インフルエンザの最初の感染が確認された時期である、10月23日以前に製造された家禽加工食品は輸入されていると話したという。フランスのフォアグラ生産者連合は、日本はフランスとの交渉において、輸入制限をかける家禽食品の製造日をできるだけ早めるよう要求し、合意に至ったという。
日本政府はクリスマスの時期に消費される量のフォアグラはすでに輸入済みであり、国内への影響は少ないとしている。一方で日本の輸入業者からは、冷凍のフォアグラよりも新鮮なフォアグラを多くの人が好むことについて懸念を示す声もある。
EU加盟国の中で輸入停止措置を取った国はない。というのも、WHO(世界保健機関)のガイドラインに沿ったフランス当局による家禽農場囲い込みが、鳥インフルエンザの蔓延を防ぐのに十分としているからだ。囲い込みによる蔓延防止策は、感染が確認された3つの農場から半径6マイル(約9.65km)の範囲で行われ、およそ1,000羽のガチョウと14,000羽のアヒルが殺処分となり、農場は消毒された。フランス農業大臣の発表では、現在食品を介しての人への感染の報告はないとした。
フランスでは2006年と2007年に鳥インフルエンザが発生した。当時はH5N1型が東南アジアで初めて発見された頃で、主にベトナムやインドネシア、エジプトで449人が死亡、844人が感染した。その感染のほとんどが感染した鳥からの直接感染によるものだった。
日本当局は、輸入の再開は殺処分と農場の消毒が終了してから90日経過してからになるとの見込みを示している。