カンボジア:干ばつによるコメ収穫量への影響をレポート
カンボジアの雨季のコメ収穫量は、干ばつのために昨年より若干下回ると予想されている。同国農業大臣が、輸出への影響について地元紙Khmer Timesにコメントを寄せた。
2015年雨季のコメの収穫量は今月に終了し、国内で255万ヘクタールの水田から収穫され、予想されていた収穫面積256万ヘクタールの99.53%にとどまった。収穫面積1ヘクタール当たり収穫量がおよそ3トン影響する。
農業省担当者は、今年の目標収穫量は広範囲に渡る干ばつがあったにも関わらず、概ね達成されたと話した。カンボジアは400万トンのコメの備蓄を持っており、今回の収穫面積2455ヘクタールのロスは全く問題なく、輸出にも影響しないとも話した。
一部の農家は11月以降訪れる乾季の間もコメの栽培を行うようだ。灌漑整備が進んでいないカンボジアでは乾季のコメ栽培は盛んではない。乾季に栽培されたコメは、それほど多くの収穫量が見込まれず、品質も落ちるため価格も下がる。ある農家は、昨年の雨季に栽培されたコメが1トンあたり300ドル前後の価格だったのにも関わらず、今年は50ドル前後まで価格が低迷しているのだと話している。
農業大臣は雨季の生産ロスをまかなうために、乾季のコメ栽培を奨励している。しかし乾季は水の量が足りず、コメ生産に好ましい状況ではないという声も上がっているようだ。
統計によれば、2015年のカンボジア国内でのコメの生産量は昨年より472万トン減少する見込みだ。