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人工知能の農業ベンチャーが7億円の資金調達: データサイエンスで作物栽培を最適化

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作物栽培を最適化させる人工知能を開発・提供するイスラエルのスタートアップ、Prospera社が、7億円の資金調達を実施した。
出資したのは、シリコンバレーに本拠を置くBessemer Venture Partners(以下、Bessemer)。

 

Prosperaは、イスラエルの首都であるテル・アビブで2014年に設立された。圃場に設置するカメラと天候を感知するセンサーから取得したデータを基に、農家に作物栽培に関する知見やアイデアを提供している。農家への情報提供にあたっては、様々な圃場から収集したデータを自社の人工知能で分析することで、より効率的な作物栽培を実現できるようになるとしている。

これまで農家は圃場を運営する際、自身の経験や直観に多くを頼ってきた。Prosperaは、そのような農業の現状に、データサイエンスにもとづいた最適化された管理手法の導入を目指している。

同社のツールはすでに、欧州・北米・イスラエルのグリーンハウスで栽培を行う中堅~大規模農家に導入されているほか、Walmart(アメリカ)やTesco(イギリス)といった大手スーパーマーケットチェーンとの契約農家が活用を始めている。

 

Bessemerはシリコンバレーを代表する老舗のベンチャーキャピタル。100年以上の歴史を持ち、これまで手掛けた出資案件から100件以上の企業がIPOに成功してきている。Bessemerの出資先にはLinkedin、Pinterest、skype、boxなど、そうそうたる顔ぶれが並んでいる。

BessemerでProsperaへの出資を担当したAdam Fisher氏は、Prosperaの可能性について以下のように述べている。
『Prosperaは非常に細かな粒度で作物栽培に関する情報を収集している。このデータを機械学習の技術と適切に組み合わせることで、食糧生産に劇的な変化をもたらすことができるだろう。』
『本年のAgtech関連銘柄への投資はますます増えることが予想されており、作物の収量を最適化できる同社の可能性には非常に期待している。』

 

 

参考:
http://www.digitaltrends.com/cool-tech/prospera-ai-agriculture/
http://venturebeat.com/2016/07/26/prospera-raises-7-million-for-a-i-based-farming/

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