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NTT東日本 Wi-Fi活用で農業生産向上の実証実験

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NTT東日本は、株式会社サラダボウル、アグリビジョン株式会社と共に、山梨県北杜市で農業法人の生産性向上を目的とした共同実証実験を実施すると発表した。
この実験ではWi-Fi・AIによる映像データ解析・ビーコン等の技術を活用し、トマトの収穫量予測と農作業者の生産活動の可視化を実証する。

2004年に設立されたサラダボウルは、先駆的な農業生産法人として、「農業の新しいカタチを創る」というスローガンのもと、農産物の生産・販売、農業生産コンサルティングなどを行っている。また、同社の関連会社であるアグリビジョンは、山梨県北杜市に国内最大級の園芸施設を保有し、トマトの生産・販売を行っている。
一般的に、トマトの収穫においては、圃場の一部から試験的に収穫した結果を元に、栽培責任者が全体の収穫量を予測し、収穫量予測に応じた農作業計画をたてている。この作業計画に基づき、広大なビニールハウス内に生育するトマトを複数の農作業者が収穫する。

こうした中、農業業界全体で減少傾向にある栽培責任者の収穫量予測業務の効率化・スキルの平準化や、農作業者の作業効率の可視化・生産性向上が課題となっている。

これらの課題解決に向け、両社と、ICT活用による地域産業発展のサポートを目指すNTT東日本は、Wi-Fi・AIによる映像データ解析・ビーコン等の技術を活用した実証実験の実施に至った。

Wi-Fiと映像データの解析技術を活用したトマトの収穫量予測

ネットワークカメラで撮影したトマトの映像データを、Wi-Fi経由でクラウドにアップロードし、AIを用いた画像解析技術によって収穫可能なトマトを識別することで、ビニールハウス内における当該品種の収穫量を予測する。栽培責任者の稼動削減と、農作業者の配置の最適化、取引先へのより正確な出荷数の通知を実現する。大容量データの通信に最適なWi-Fiの活用により、映像データをクラウドへアップロードすることが可能になったこと、AIを用いた映像データ解析技術により、人的ノウハウに頼らず安定的で正確なトマトの収穫量予測を実現することが特徴だ。
<実証実験イメージ>

Wi-Fiとビーコンを活用した農作業者の生産活動の可視化

ビニールハウス内に設置される電波ビーコンが発する電波を、農作業者が身につけるビーコンゲートウェイで受信し、その電波強度情報をWi-Fi経由でクラウドにアップロードする。アップロードしたデータを、AIを用いた位置情報解析技術によって分析することで、農作業者の生産活動を可視化する。(実験内容はビジネスモデル特許出願中)
ビーコンを用いることで、GPSが利用できないビニールハウス内でも、農作業者の位置情報の取得が可能となったこと、AIを用いた位置情報解析技術により、農作業者の位置情報や動線を高精度で視覚化可能となったことが特徴だ。
<実証実験イメージ>

各社の役割

サラダボウル
・実証実験の企画・運営アドバイス、効果検証
アグリビジョン
・実証実験フィールドの提供
NTT東日本
・実証実験の全体企画・運営およびWi-Fi、ネットワークカメラ、映像データ解析技術、ビーコン等の提供

 

NTT東日本は実証実験を通じ、農業分野における簡単に利用可能なレディメイド型のIoT サービスの商品化を目指す。また、この実証により、農業法人・担い手農家支援、農業の6次産業化に貢献する。

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