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捨てられていたりんごの摘果をシードルに

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TEKIKAKAシードル 330ml

青森県でりんごの生産と販売を行うもりやま園が、2月1日より「TEKIKAKAシードル」の発売を開始する。シードルとは、りんごを発酵させて作られるアルコール飲料で、発泡性のものが多い。

今回もりやま園から発売される「TEKIKAKAシードル」は自社で栽培するりんごの摘果時に捨てられてしまう未成熟りんごを使って自社工場にて醸造したもので、このように摘果を使ったシードル製造は世界初という。

摘果時に摘まれる未熟りんごにはリンゴポリフェノールが成熟果の約10倍高濃度に含まれているため、このTEKIKAKAシードルにも一本当たりりんご6個分のリンゴポリフェノールが含まれているという。

もりやま園株式会社 代表取締役の森山聡彦氏は、およそ5年前から摘果でシードルを作ろうと考え始め、試行錯誤を繰り返していたという。2015年にはHIROSAKIビジネスアイデアコンテストでこの摘果りんごシードルのアイディアを発表し、準グランプリを受賞。その後さまざまなアクターを巻き込み、計画立案、施設設計、資金調達、人材確保、酒造免許取得、商品開発、ブランド構築と着々と準備を進めてきた。もりやま園は「成長産業としてりんご農業の変革を掲げ、高品質なモノづくりを」をコンセプトに現在約9haのりんご園を経営しているが、りんご栽培にとどまらずADAM(Apple Data Application Manager)と名付けたりんご業界初のICTシステムを開発するなど、先進的な取り組みを行っている。

現在は農林水産省産地パワーアップ事業を受託してシードル工場を設立。りんごの剪定時に切り落とされる枝を活用した「きのこ事業」なども事業化の準備を進めている。

農業生産工程から生まれるロスを付加価値につなげるためにIoTを活用したり、六次産業化したりと、もりやま園の活発な取り組みから目が離せない。

 

 

 

 

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